テニスの王子様 錦織圭選手に学ぶ!自分の殻を破る方法
愛知県に100名程度しかいない日体協公認AT(日本で唯一公認されているスポーツトレーナー資格)の石川です。
弱冠25歳にして、
日本テニス界の歴史を塗り替え続ける男、
錦織圭選手。
IMG_3298-nishikori
by toga
現在、アジア出身男子選手の歴代単独トップとなる
世界ランキング5位。
過去2人しかいない
「キャリア・ゴールデンスラム達成者
(生涯4大大会全制覇+五輪金メダル獲得)」の
アンドレ・アガシ氏をして、
「彼はお金を払っても見たい選手」
と言わしめたほど、
世界から熱い注目を浴びています。
そんな錦織選手ですが、念願のトップ10入り目前となった2013年、
自身も「キャリア初」と認めるほどのプレッシャーにより、
スランプに苛まれた時期がありました。
ところが翌年5月には、トップ10の壁を打ち破り、
9月の全米オープンでは世界ランキング1位のジョコビッチ選手を破り準優勝。
最終的には世界5位の成績でアジア出身男子初の
ATPワールドツアー・ファイナルに出場し、準決勝まで進みました。
錦織選手をこれほど快進撃させた原動力はいったいどこにあるのでしょうか?
正確なストロークや試合運びなどの技術と戦術。
スタミナとスピードを兼ね備えた肉体。
そして何より積み重ねてきた自信と精神力の強さ。
これは、全米オープンの記者会見での、錦織選手の言葉にも端的に現されています。
「勝てない相手も、もういないと思うので……」
世界のトップで活躍する選手たちは、
技術や肉体面だけでなく、必ず精神力の強さも持ち合わせています。
プロ選手でも足をすくませてしまいそうなほどの
プレッシャーを感じる大舞台。
サッカーであれば、
例えば国の威信をかけて戦うW杯や
世界一のチームを決めるチャンピオンズリーグ。
もしくは、試合の重要な局面、
PKやロスタイムのゴールチャンスなど、
勝敗の分かれ目となるポイントでは、
重圧を制して、その一瞬に集中するための
精神力が必ず必要とされます。
その点において特に、
最近の錦織選手は急成長を遂げているように見えます。
これには、昨年よりコーチ入りした
元世界2位のマイケル・チャン コーチ(台湾系米国人)の存在が大きいでしょう。
小柄でアジア系ながら世界2位まで上り詰めた
チャンコーチの存在自体が、
「彼ができたなら自分もできるはず」
というメンタリティーに繋がりますし、
チャンコーチの徹底的な反復練習により、
無意識でも身体が動くような回路が作られ、
また「やれることは全てやった」という揺るぎない自信が生まれるからです。
さらに錦織選手は、
画面に映し出された複数のボールを目で追っていく
専用のメンタルトレーニングなども行っていると言います。
脳の情報処理能力を上げて、
肉体が疲労していても集中力を絶やさないための
科学的なトレーニングだそうです。
心技体。
自分の殻を打ち破るには、
既にその殻を打ち破った先人に教えを請い、
そして、メンタル面も含めたトレーニングと、
その反復練習を積み重ねることで
身体にそれらを染み込ませていくプロセスが必要だと言えます。