スポーツ前の静的ストレッチは逆効果?!
日体協公認アスレチックトレーナー、高浜のひえだ接骨院 院長の石川です。
前回は、軽い負荷で各部位を動かしながら身体を温めほぐしていく「ブラジル体操(動的ストレッチ)」について紹介しました。
この動的ストレッチは、
①練習前に行うことで競技パフォーマンスが向上する
②ケガの発生を抑えることができる
という効果を期待できることがわかっています。
続く今回は、アキレス腱伸ばしのように、筋肉や関節を伸ばしたところで数秒~数十秒静止する「静的ストレッチ(スタティックストレッチ)」についてです。
by quillons
多くの選手たちは、先ほどの動的ストレッチと同じような効果を期待して、運動前にも行っていると思います。
ですが近年、
この静的ストレッチを運動前に行うと、逆に瞬発力が落ちてしまったり、ケガをしやすくなってしまったりする、
ということが言われているのです。
(慢性的に筋肉が緊張している人や故障中の人は除く)
例えば、欧州スポーツ医学会はストレッチに関して
「最大筋力を測る実験では、静的ストレッチがパフォーマンス低下につながる可能性のある固い証拠が見つかっている」
という公式見解を発表しています。
また、トライアスロンのコーチであるホリー・ケニー氏は
「筋肉が温まる前のストレッチは、故障のリスクが高まる」
と指摘しています。
(さらに詳細については、こちらのブログで細かく紹介されています>)
なぜでしょうか?
その理由は、静的ストレッチでは身体全体が休みモードから抜け出せず、体温も上昇しないために十分に柔らかくならないからでしょう。
ですから、運動をする前はFIFAの「11+」やブラジル体操のような動的ストレッチ中心のウォーミングアップを行い、身体を温め目覚めさせるようにしましょう。
一方で、いわゆる「ストレッチ」である静的ストレッチは、運動後のクールダウン後や、お風呂上がりなどに行うことで柔軟性を維持向上させたり、老廃物の排出を促して回復を早めたりする効果を期待することができます。
追伸:
当院では11月より新しいスポーツ専門外来が本格始動しました。
目玉商品の一つである動的ストレッチマシン「Hogrel(ホグレル)」は、96%以上の人で柔軟性の改善が見られた最新のトレーニングマシンです。
筋トレをしているのになかなかパフォーマンスがあがらないような方や、ケガの予防をしたい方は是非お試し下さい。