リトルなでしこと中田英寿の共通点とは?
高浜市の接骨院 院長、日体協公認ATのサッカートレーナー、石川です。
「リトルなでしこ」の大部コーチが語った言葉がとても印象的でした。
「パスコースを消すポジショニングやインターセプトなど、緻密さが求められるプレーを日本人は得意としていると思うんです。
そこで私たちは、自分のマークする選手だけでなくスペースも見る、というように『2つのことに同時に気を配る』ことを指導しました。
そしてそれができるようになったら、背後のスペースや味方がマークしている選手も半分見るとか、できることを3つ、4つと増やしていくのです」
つまり、常に先読みできるよう、視野を広くしたり、次の展開をイメージしたりするトレーニングを受けていたのです。
たしかにこうしたトレーニングが功を奏し、たとえ1vs1の球際や局面の戦いで負けたとしても、仲間のサポートやチームワークにより、全体としては優勢に試合を運べる状態となっていました。
視野の広さと戦術眼を武器に世界と戦う
by koalazymonkey
日本のサッカー選手の中で、これらを武器に世界で活躍した選手と言えば、中田英寿選手が有名です。彼は良く「グラウンドを上から俯瞰したような視点でプレーしている」と評されていました。
実際には、人間が物事をしっかり認識できる有効視野は前方70度程度と言われているため、普通にプレーしていてはもちろん不可能な訳です。
ですが、次の展開に備えて半身の姿勢で視野を確保したり、過去の体験や知識、チームでの約束事をもとに次のプレーをイメージすることで、一つ一つのプレーがよりダイナミックに、スピーディーになってくるのです。
こうした戦術眼は、もちろん一夜には備わりません。ただ首を振ったり、顔を上げるだけではできません。どんなタイミングで、何に注目し、どう判断・イメージするのか、その具体的な方法を日頃からトレーニングすることが非常に大切です。