シャルケの内田選手も悩まされた太ももの肉離れ
愛知のサッカートレーナー、高浜市の接骨院 院長でもある石川です。
ドイツのブンデスリーガシャルケ04に所属し、サッカー日本代表の右サイドバックとしても活躍している、ウッチーこと内田篤人選手。
by funky1opti
内田選手はクラブチームではなく清水東高校出身の高校サッカー上がりだけに、ケガに対してはこれまで強い精神力で対処し、指揮官も驚くほどの早期復帰を果たしてきました。
「俺とか、高校サッカーあがりだからさ、『骨折からがケガ。それより軽いのはケガじゃない』って言われてきたから」
と自身も語っているように、少々のケガであれば試合に出るのが当然、というメンタリティーだったのです。
そんな内田選手でしたが、2012-13シーズンに3度も同じ右足の太ももの裏を負傷・再発させてしまう経験をし、
「筋肉系のケガは、打撲のときとは治し方が違うんだよ。痛みが消えればいいんじゃなくて、ちゃんと筋力が戻ってOKってこと。よく、『ケガはしっかり治してから』とかいうじゃん? やっと意味がわかったね。休まなきゃダメなんだよ」
と、考えを改めさせられたと語っています。
そしてこの内田選手を悩ませたケガの正体こそ、太ももの肉離れです。
肉離れとは、急激なダッシュなどの動きにより筋肉に過度の負担がかかることで、筋肉がはがれてしまうことを言います。
肉離れの症状とは?
肉離れしやすい箇所としては、
・ふくらはぎの内側の筋肉(腓腹筋内側頭)
・太ももの裏側の筋肉(ハムストリング)
・太ももの表側の筋肉(大腿四頭筋)
・ 太ももの付け根の内側の筋肉(股関節の内転筋)
症状としては、
・筋肉がはがれた箇所の痛み
・運動中の痛み
・筋肉がはがれた箇所の陥没(触ってわかるケースもあります)
・受傷3日後程度から、皮膚の表面に内出血
・1週間程度、歩くのもままならない
などが見られます。
肉離れの治療法とは?
まずケガから48時間以内に関しては、患部の安静・アイシング・固定などのRICE処置と呼ばれる応急処置が有効です。
またしこりを感じる箇所に対しては、特殊な電気によって刺激を与える方法も使われます。ふくらはぎの場合は、テーピングによって足の関節を固定し、それ以上肉離れが進まないようにしていきます。
いずれにしても、内田選手が身をもって痛感したように、肉離れのような筋肉系のケガは再発リスクを減らすためにも、十分に休んで損傷部位を回復させた上で、安静期に衰えてしまった筋力を元に戻し、筋力バランスを整えることが非常に大切です。