中学生サッカー選手によくある腰痛(疲労骨折)の 原因・症状・対処法
愛知のサッカートレーナー 兼 高浜市の接骨院 院長の石川です。
サッカーに関わらず、スポーツ選手にとってコンディショニングの維持・管理は大切な能力の一つです。
大事な試合で最高のパフォーマンスを発揮するためにも、日頃の生活から体調を整えることはもちろん、トレーニングや適切な食事・休息によって、ケガをしない体づくりをしていくことが重要です。
また、ケガをした時の向き合い方も大切です。復帰を焦るあまり、痛みをこらえて騙し騙し練習をしていても、技術の向上が望めないばかりか、ケガが再発するリスクや身体の他部位に過度の負担がかかりケガをしてしまうこともあります。
ですから、時には思い切って休んだり、ケガの部位を使用しないトレーニングメニューを組むことが必要となります。
腰椎分離症
中学生のサッカー選手によく見られるケガとして、腰椎分離症というものがあります。
腰椎分離症とは、いわゆる「腰の疲労骨折」で、腰をひねったり反ったりする動きを頻繁に繰り返して腰を酷使した結果、痛みを発し出す症状です。特に腰を後ろに反らせたときに痛みが増します。
一般の人では5%程度しかみられない腰椎分離症ですが、スポーツ選手の場合はその6~8倍にあたる30~40%程度が患っていると言われています。
サッカーの場合は、ドリブルやシュート、ディフェンスの時に身体をひねったり、ヘディングやボールの競り合いで身体を反ったりといった動きが多いため、腰椎への負担が大きくなり、腰椎分離症となってしまうケースが少なくありません。
腰椎分離症の治療法
早期に発見できた場合は、コルセットを使って固定しながら安静に過ごし、自然に骨折が治るのを待ちます。当院では超音波やTENS治療などで骨折の治癒を早めたりしています。
腰には常に負担がかかるため、3ヶ月ほどはかかると考えておきましょう。一方、症状の発見や処置が遅れ、腰椎が完全に分離してしまい、骨がくっつく(癒合する)見込みが無い場合には、痛みと相談しながら時間をかけてピッチに戻れるようにしていきます。
この時に無理をしてしまうと、大人になってからも腰の痛みで何度も悩まされることになってしまったり、分離すべり症へと進行してしまったりすることになるため、注意が必要です。